登録自動車を目的とする民法上の留置権による競売において、民事執行法181条1項1号所定の「担保権の存在を証する確定判決」としては、債権者による登録自動車の占有の事実が主要事実として確定判決中で認定されることは必要ないとされた事例
最高裁平成18年10月27日決定。判例時報1951号63頁。
民集登載予定
X→Y駐車場使用契約に基づく駐車料金等の支払請求を認容した確定判決
X、Yの車両を占有
X、上記判決が民事執行法181条1項1号所定文書に該当するとして、留置権に基づく競売開始の申立て
(原原決定)競売申立て却下
(原決定)執行抗告棄却
本件確定判決においては、留置権が訴訟物自体または訴訟物である権利関係の発生原因若しくは抗弁となっているものではなく、留置権の存在を「証する」判断が明示されているとはいえない
(本決定)破棄自判
・民法上の留置権の成立要件は「目的物と牽連性のある債権の存在」と「目的物の占有」である
・このうち「目的物の占有」については、権利行使時に存在することを要し、かつそれで足りる
・登録自動車を目的とする留置権による競売においては、執行官が登録自動車を占有している債権者から競売開始決定後速やかにその引渡しを受けることが予定されており、登録自動車の引渡しがされなければ競売手続が取り消されることになる
・民事執行法181条1項1号所定の「担保権の存在を証する確定判決」としては、債権者による登録自動車の占有の事実が主要事実として確定判決中で認定されることが要求されるものではない
・登録自動車を目的とする民法上の留置権による競売においては、その被担保債権が当該登録自動車に関して生じたことが主要事実として認定されている確定判決であれば、民事執行法181条1項1号所定文書に当たると解するのが相当である
(判例時報の記事タイトルを一部変更してあります)
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