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詐欺で暴力団幹部ら2人逮捕-組事務所隠し賃借

四国新聞社:詐欺で暴力団幹部ら2人逮捕-組事務所隠し賃借

香川県のニュース。暴力団事務所として使用する目的を隠して不動産を賃借した場合に詐欺罪を適用する動きが広がっている。

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取立訴訟において差押債権者と第三債務者との間で訴訟上の和解が成立していても、債務者の再生手続開始決定後には、差押債権者は和解による解決金の受領権限を有しないとされた事例

大阪地裁平成17年11月29日判決(確定)。判例時報1945号(12月11日号)72頁。

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中台因縁の「光華寮」明け渡し訴訟決着へ 提訴後40年

asahi.com:中台因縁の「光華寮」明け渡し訴訟決着へ 提訴後40年
高裁が台湾側を勝訴させた際に中華人民共和国(中国)政府が批判したのに対して、日本政府は三権分立の原則を強調して「『政治は司法に介入できない』と理解を求めてきた」というが、上告から20年も審理を行っていなかったというのであるから最高裁も尋常ではない。
中台因縁の事件だが、私にとっても卒論テーマだったという因縁?があり、注目度大である。最高裁の判断が出たら内容を是非とも検討してみたい。ちなみに私は、中国政府が外交的に介入するのは筋違いだが、本訴訟の内容面では中国側に理があると考えている。

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生活福祉資金、貸付金272億円が未回収

asahi.com:生活福祉資金、貸付金272億円が未回収
記事によれば、全社協は、貸付条件について厳しい審査はできないと述べているとのことだが、貸付条件を正式に緩和するならともかく、定められた貸付条件を充足しなくても貸し付けているというのであれば、それは背任ではないか?
貸出後の債権管理についても泣き言ばかりで、胸を張って「やれるだけのことはやった。これ以上の回収は不可能」と言える状態なのかどうか心許ない状況である。

制度の拡充は(予算の都合さえつくのならば)おおいに結構であるが、制度がいかに拡充されたとしても、一般論として、給付金にするよりは、貸付金にしてきちんと回収すれば、同じ予算でより多くの需要者に資金が行き渡ることに変わりはない。その意味では、適切に債権管理を行うことは、一般的納税者のみならず潜在的需要者に対する責務である。また、全部を給付金としない限り、貸付金の回収に努めることは、まじめに返済している制度利用者に対する責務でもある。

債権の回収は貸し付ける側の自由裁量行為のように誤解しているのではなかろうか。貸し付けるという制度が採用された以上、審査と回収は貸し付ける側の責務でもある。

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根抵当権の目的不動産に再生債務者と第三者所有の不動産が含まれ、これらが全体としてぱちんこ遊技場として利用されている場合、全不動産について担保権実行の中止命令を発令するのは相当でないとされた事例

福岡高裁平成18年2月13日決定。判例時報1940号(11月1日号)128頁。
競売手続中止命令に対する即時抗告事件→原命令取消し→特別抗告

・再生債務者以外の第三者が所有する不動産について競売手続を中止することはできない
・第三者所有部分についてだけ中止命令を取り消しても「実質的には全物件について中止命令を維持したのと変わらないことにもなりかねない」「したがって(第三者が所有する)物件・・について中止命令を取り消さざるを得ないのであれば、この際は全物件について取り消すこととするのが相当である」

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債権譲渡登記の債権個別事項において原債権者と債務者とを逆に記載した場合において、対抗力が否定された事例

東京高裁平成18年6月28日判決(上告)。判例時報1936号(9月21日号)82頁。
(タイトル一部修正)
誤記をしないように気をつけよう。

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拘置所から土地競売妨害 加古川署が男逮捕

神戸新聞web news1月16日付け。
拘置所から土地競売妨害 加古川署が男逮捕

以前にもこんな新聞記事をみつけて当blogで紹介した(元の新聞記事はリンク切れ)。
塀の中から被害者周辺に脅迫状、検閲素通り…服役の男

脅迫状は手紙文自体から判読できる可能性が比較的高いだろうが、競売妨害の手紙は文面自体から判読するのは難しいかもしれない。しかし、それでもこの件では事後的に検挙に至ったという。ひるがえって私が担当した事件は、文面自体から明白な脅迫状であったが検閲素通りで逮捕もされず・・・(しつこい)

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災害制度はいま阪神大震災12年(下)個人情報保護法――作れぬ「命のリスト」

日本経済新聞1月16日付け。
「高齢者、障害者、外国人ら災害時の避難や生活に不安がある災害弱者のリスト作りが各地で難航している」という。自治体の業務についての記載のようだが、続いて「2003年に施行された個人情報保護法などが壁になっている」とある。自治体の業務について、個人情報保護法の何条が壁になっているというのだろう?
むしろ「(自治体が招集した会議の)委員は「個人情報を盾に、職員は仕事を増やしたくないと思っているのでは」と勘繰る」というあたりが主な原因なのではないか。

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国民健康保険診療報酬明細書に記録された個人の診療に関する情報についてされた京都市個人情報保護条例に基づく個人情報の訂正をしない旨の決定が違法とはいえないとされた事例

最高裁平成18年3月10日判決。判例時報1932号(8月11日号)71頁。
京都市にはレセプトを訂正する権限がなく、京都市長には訂正請求を調査するための権限がない。
訂正請求についての条例には、実施機関が訂正権限を有する場合に限られるという明文規定が置かれているものと置かれていないものがある。京都市条例では明文規定は置かれていない。
本判決は、本件レセプトの診療に関する記載を訂正することは本件条例の予定するところではないという理由で、本件処分(訂正しないとの処分)は違法ではないと判示した。

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奨学金返還、滞納増で督促を強化?

asahi.com:奨学金返還、滞納増で督促を強化 学生支援機構(1月12日付け)

「大学生らに奨学金を貸している独立行政法人「日本学生支援機構」(本部・横浜市緑区)が、奨学金を返さない人への「取り立て」を強めている」というから読み進めてみたところ、支払督促の申立ての『予告』件数が2006年度に1万件を超えたという話である。予告?
「予告すれば返還する人も多く、強制執行まで至ったケースは2005年度は4件だった」という(ただし2005年度の予告件数は4,167件)。「予告」程度で「取り立てを強めている」とは、これ如何に。日本育英会を含むこれまでの長い歴史においてその程度のこともやらずに回収不能として処理してきたのであれば大問題である。学者のコメントも意味不明である。返還義務を負わない奨学金制度を創設すべきであると主張するのはかまわないが、返還義務を前提として制度設計されている現行制度において債権回収の手を抜けば、事業の採算性が悪化し、奨学金を受け取れる学生の数が少なくなってしまうことは明らかだ。

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暴力団からの債権回収に専従態勢 整理回収機構など

asahi.comの1月10日付け。
暴力団からの債権回収に専従態勢 整理回収機構など
「保全処分の申し立ては債権を持つ都市銀行などもできる。ただ、暴力団が絡む場合、立ち退かせるまでの労力や費用の負担が大きく、報復や暴力を恐れて手がつけられていないのが実情だ」とあり、いくらなんでも「手がつけられていない」というのは言い切りすぎと思われるが、回収態勢を強化することは望ましく、また当然のことでもある。

ただ、例によって例のごとくだが「暴力団がからむ案件の対応を強化する」ということが「主体が暴力団関連であると確認できないから対応強化しなくてよい」ということにはならない。主体が暴力団関連であると確認できるか否かにかかわらず、回収困難な案件に適切に対応すべきである(もちろん適切に対応していると善意に解釈するが念のため)。

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ゴルフ場経営会社につき再生手続開始の申立てと更生手続開始の申立てが競合した場合において、再生手続きによることが債権者の一般の利益に適合するとし、更生手続開始の申立てを棄却することが相当とされた事例

大阪高裁平成18年4月26日決定。判例時報1930号(7月21日号)100頁。
更生手続開始申立棄却決定に対する抗告事件→抗告棄却→確定

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暴力団排除へ不当介入の報告義務化/2月に罰則内容通知/国交省

建設通信新聞1月9日付け。
暴力団排除へ不当介入の報告義務化/2月に罰則内容通知/国交省
記事によると、国土交通省は、公共工事への暴力団などの不当介入を排除するため、不当な介入があった場合の報告を受注者に義務づけ、報告を怠った場合には段階的なペナルティを課す方針を決め、早ければ2月にも制度内容を通知するとのこと(なお、国交省サイトでは未確認)。

公共工事からの暴力団排除は、2006年12月19日に開かれた政府の犯罪対策閣僚会議で決定されたとのこと(これも、犯罪対策閣僚会議のサイトでは未確認)であり、記事によると、国交省だけでなく関係省庁がいっせいに報告制度を導入することになる見通しだという。

なお、弁護士からみて興味深いのは「報告を怠っても、弁護士に相談しているなどの行為が確認された場合は、ペナルティーを減免することも検討している」とされる点である。単にペナルティの減免を得るためだけでなく、不当介入に適切に対応するためにも、弁護士に相談をすることが望ましい。

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インターネットオークションにより詐欺被害を被ったとして、インターネットオークションを運営する会社に対し求めた損害賠償請求について、同会社に、出品者の信用度を調査したり、IDを削除するなどの義務はないとして、その請求が棄却された事例

神戸地裁姫路支部平成17年8月9日判決(確定)。判例時報1929号(7月11日号)81頁。
原告本人訴訟のようである。また、被告が特定商品取引に関する法律51条所定の「業務提供誘因販売取引」を業として行っているとの原告主張も排斥されている。

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盗難通帳と届出印を使用した預金の払い戻しについて、窓口担当者に過失があったとして、民法478条の債権の準占有者に対する弁済に当たらないとされた事例

大阪地裁平成17年11月4日判決。判例時報1934号(9月1日号)77頁。預金者の勝訴・確定。

・80万円という払戻請求額は、一般市民生活上の取引額としては少額とはいえないものであって、その払戻に際しては、一定の慎重さが要請される
・預金者の氏名からは預金者は女性であると推察されるところ、男性である本件来店者が預金者本人ではないことは明らかであった
・盗難通帳を用いた預金引き出し被害が増加していること
・個人名義の預金口座に関する限り、預金者以外の者から払戻請求があること自体、いわば異例のことであること

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盗難通帳と印鑑による預金の不正払戻しについて、金融機関の払戻担当者に過失があったとして、債権の準占有者に対する弁済としての効力が認められなかった事例

今年もよろしくお願いします。

大阪高裁平成17年11月29日判決。判例時報1929号(7月11日号)59頁。預金者の逆転勝訴・確定。

「預金払戻請求権者が払戻の正当な権限を有しないと疑うべき特別の事情」として指摘されている事実は次のとおりである。こうなると預金者としては、金融機関から「この口座に入金される年金収入を唯一の収入源として生活しているのですか」などと聴き取り調査されることになりかねないが・・・

(ア)盗難通帳等の使用による預金引き出し事案の増加
(イ)本件払戻の経緯等
・控訴人が現在70歳であり、60歳から年金を受け取るようになったことから本件口座を開設し、本件口座で年金を受け取っていたこと
・控訴人の収入は、年金収入が唯一のものであり、年金をもって生活費に充てていたこと
・本件口座では、平成7年9月から平成14年4月(本件払戻し)まで、窓口における払戻はなかったこと
・本件払戻から過去3年間、10万円を超える払戻しはなかったこと
・本件払戻のあった吹田支店では、ここ数年間、控訴人についての取引はなかったこと
・本件払戻時の預金残高が105万円あまりであったこと
・控訴人は平成8年以降、多くの払戻を豊中支店で行っていたこと
・払戻請求書に記載された控訴人の氏名の文字に誤字があること
・本件払戻請求をした者は、やや猫背で、深く帽子をかぶっていたこと

なお、余談になるが、この判決文では、当審において内容的に付加訂正を加えた主要な箇所をゴシック体文字で記載したとのことで、判例時報の記事でもゴシック体が使われている。

昨年1月23日の当blog記事「つぎはぎ高裁判決批判」に、ちょっと待った!

で引用した平成18年1月19日最高裁判決において「控訴審判決書にゴシック体を使っている裁判体も現に存在するのだ」と言及されていたのはコレだったのか。たしかに読みやすいが「テキストデータによる公表を原則としている最高裁ウェブはどのように対応するのか」と疑念を呈していたことから、さっそく最高裁ウェブで検索してみたが、この大阪高裁判決は収録されていない模様である。

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