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堀部政男監修「JIS Q 15001:2006 個人情報保護マネジメントシステム要求事項の解説」(日本規格協会)

関係者必読の逐条解説。
JISQ15001の全文も掲載されているので、規格本文を別途購入する必要もない。
(JIS Q 15001の本文自体に著作権を主張するのは理論的に疑問であり、実際にも普及の妨げになる)
なお、159頁によると、私も執筆に加わった別冊NBLが参考文献として記載されている(ただし具体的な言及はなさそう)。

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JIS Q 15001改正説明会に参加

堀部政男教授・鈴木正朝教授の講演を聴く。
堀部先生は学生時代以来。当時、発売されたばかりの岩波新書の「プライバシーと高度情報化社会」(1988年)を読んで講義のガイダンスに出席したことまでは覚えているが、履修したかどうかはっきりしないので、大学の成績証明書を発掘して確認したところ、履修していないようだ(さすがに履修したのに単位を落としたということではなかったはず)。履修していないとは、まったく先見の明がないことだ>学生時代の自分
そこで学生に戻って、自己情報コントロール権について会場質問したところ、丁寧に回答・解説していただいた。
鈴木教授の講演は、JIS Q 15001の枠内だけにとどまらず、実務に即した内容。また、JISの親玉である日本規格協会主催の講演であるにもかかわらず、JIS Q 15001の問題点についても率直に指摘されていた。

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(毎回こうするんだろうか・・・?趣旨がいまひとつよくわからない)

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暴力団事務所の使用差し止めと和解

Matimulog経由。
Matimulog:accord:暴力団事務所の使用差し止めが和解

記事以外に情報がないので控えめにコメント。

中日新聞の記事によれば、近隣住民約650人が原告になったというのであるから、人格権を根拠にする訴訟であったと推測される。
この訴訟類型は、問題意識を共通にする多くの近隣住民が主体となって訴訟追行できるメリットがあるが、暴力団事務所としての使用差止めを請求できる「だけ」である点に限界がある。原告が暴力団事務所としての使用実態の立証に成功しなければ請求棄却となる可能性がある。また、使用差止請求が棄却されても、あるいは使用差止請求が認容されても、その建物を暴力団関係者が所有する限り、近隣住民の不安は消えない。区分所有建物の場合を除き、所有権を剥奪できる手続はない。
(町村先生は「暴力団として認識される行為を一切しないのであれば、別に違法ではないし、そういう人はそもそも定義上暴力団ではない」と主張されるが、そう割り切れるとは限らない)

そこで、物件を買い取るという選択肢が浮上する。これにより、原告にとっては、ある意味において使用差止請求訴訟に勝訴した場合以上の根本的解決が得られる可能性がある。もちろん、町村先生が指摘するように、これが暴力団への利益供与であってはならないことは当然である(本件の買取代金が過大かどうか判断できないので、この点は留保する)。

また、もっと根本的な問題として、暴力団には縄張りがつきものである。本件訴訟が和解により解決したとしても、その暴力団は存続し続ける。現に、記事によれば、その暴力団事務所は岐阜市内の別の場所に移転したという。原告にとって解決であっても、縄張りとされる地域で生活する市民や企業にとっては(そのような訴訟が頻発すれば暴力団組織自体に徐々にダメージとなるが)ほぼプラスマイナスゼロ。しかしこれは民事訴訟手続自体の限界である。

※ところで町村先生、いつでも「内野」にご案内しますよ。。

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インターネット上の売買について注文者がサイト開設者の発信した受注確認メールを受信した時点では売買契約は成立していないとされた事例

東京地裁(控訴審)平成17年9月2日判決(確定)。判例時報1922号(5月11日号)105頁。
・インターネットのショッピングサイト上に商品及びその価格等を表示する行為は、店頭で販売する場合に商品を陳列することと同様の行為であると解するのが相当であるから申込みの誘引にあたる
・買い手の注文は申込みにあたり、売り手が買い手の注文に対する承諾をしたときに契約が成立するとみるべき
・ヤフーから受注確認のメールを受信したことは申込みの承諾にあたらない(売り手でない)
・受注確認メールは、買い手となる注文者の申込みが正確なものとして発信されたかをサイト開設者が注文者に確認するものであり、注文者の申込みの意思表示の正確性を担保するものにほかならない(買い手の承諾と認めることはできない)

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譲受債権の請求において、債権譲渡における債務者対抗要件欠如の主張が、信義則に反して許されないとされた事例

東京地裁平成17年6月7日判決(確定)。判例時報1922号(5月11日号)92頁
・AはY1に対して金銭を貸し付け、Y2はY1の債務を連帯保証。
・Y2はY1の代表者。
・A→B→C→Xと順次債権譲渡。
・Cは、名宛人としてY2の氏名が記載されている債権譲渡通知書を発信し、これがY2に到達。
本判決は、本件通知書が実質的には(Y2を代表者とする)Y1に対する通知も兼ねる趣旨で記載されたものであるとの原告主張を排斥したが、債権譲渡が有効に行われたことを前提として交渉がなされていた経緯を踏まえて、信義則違反の主張(再抗弁)を認めて原告の請求を認容した。

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不動産競売の対象建物に入居して暴力団事務所として使用し、かつ同建物の敷地の一部を取得したことが、競売を妨害し、競売対象不動産の担保権者に対する不法行為となるとされた事例/右不法行為によって、担保権者は、競売対象不動産の交換価値の減少額相当の損害を被ったとし、最低売却価額の変動を基準として同減少額が算定された事例

福岡高裁平成17年6月14日判決(確定)。判例時報1922号(5月11日号)86頁。
原判決は被告らの共同不法行為を認めたが、原告(整理回収機構)の損害論主張を退けたので原告が控訴していた。被告は附帯控訴しているが代理人はついていない模様。
本判決は、原判決と同様に共同不法行為を認定するとともに、控訴人(原告)の損害論主張を認めて原判決を変更し原告の請求を全部認容。

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【業務連絡】勤務弁護士募集

当事務所では勤務弁護士を募集することになりました。
現行60期修習生の新規登録時採用を予定しています。
受け入れ準備の関係で、59期修習生の新規登録時採用は予定しておりません。
現役弁護士の移籍希望も受け付けますが、同じく受け入れ準備の関係で、すぐに採用はできません。
くわしくは東京弁護士会のサイトまで。

司法修習生のページ:東京弁護士会
(「修習生・弁護士求人情報」から入ってください)

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前訴の確定判決の既判力によって特許権侵害差止請求が棄却された事例/前訴の確定判決と同一特許権に基づき同一の製品の製造販売行為によるその後の損害についての賠償請求が信義則により許されないとされた事例

東京地裁平成17年11月1日判決・判例時報1921号(5月1日号)126頁。

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