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将来の産業廃棄物の撤去作業により発生すべき事務管理に基づく費用償還請求権は、被保全権利としての適格性を認めることはできないとされた事例

福岡高裁平成17年7月28日(確定)。判例時報1920号42頁。
将来発生する債権については、その発生の可能性と内容の確定性を具体的に根拠付ける法律関係が現存しなければならないとする判例・通説に基づき、本件における被保全権利性が否定されたもの。
(以下私見)
ただ、判例通説においても、将来発生する債権について、その発生の可能性と内容の確定性を具体的に根拠付ける法律関係が現存すれば被保全権利性が認められる余地はある。
とすれば、事例によっては、本件のような「将来の産業廃棄物の撤去作業により発生すべき事務管理に基づく費用償還請求権」であったとしても、被保全権利性が常に否定されるわけではないということになろう。
しかし、本件では「撤去義務者である相手方の態度からして、そのような事態(=撤去義務者が任意に撤去しないため、抗告人が自ら撤去作業をする事態)に立ち至る蓋然性は高いということはできる」とまで認定されているが、それでも「それだからといって、事の本質は何ら変わらない」と結論づけており、どのような具体的状況であれば被保全権利性が認められるかについては明らかでない。
なお、抗告人は地方自治体(福岡県)。

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