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派遣労働者との非開示契約

 安全管理措置(法20条)の一環として、事業者は、従業者との間で、雇用契約時及び委託契約時における非開示契約の締結が義務規定となっている(経済産業分野ガイドラインⅡ-2-(3)-3)・金融分野ガイドライン10条3項)。
 また「従業者」(法21条)には、雇用関係にある従業員だけでなく、派遣社員も含まれるとされている(経済産業分野ガイドラインⅡ-2-(3)-4)・金融分野ガイドライン11条2項)。
 そうすると、派遣先企業と派遣労働者との間には雇用関係はないことから、両者間の「非開示契約」というものをどのように処理するかが問題となるが、労働者派遣契約に基づく指揮命令権の行使として、個人情報保護についての誓約書や念書を提出させることは可能と考えられ、またこれで足りると解すべきであろう(金融分野ガイドライン(案)に対する主な意見参照)。
 なお、いわゆる出向社員については、出向先企業との間で雇用契約が締結されていると考えられるので、一般の従業員と同様に非開示契約を締結することに問題はないだろう。

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Comments

 自社常駐の業務請負社員とは、当然ながら、雇用関係もなく、派遣と異なり、指揮命令権もないわけですが、自社の管理する建物、室内、設備などを使う関係においては、入退室管理が必要となります。
 請負または委託契約の中で、事業者間の取り決めだけでいいのかどうか。形式的議論とは別に、実質的リスク管理的な観点から、入退室管理用のカード発行時の注意事項の交付などは許容されてしかるべきかなぁとは思いますが。施設管理という観点からこの注意事項を当該労働者と委託元との契約関係にまで高めることは、やはり許されないことなのかどうか。業務自体には、直接の指揮命令権がないとしても、施設管理など必要に応じた部分で一定のしばりをかけることには合理性があるようにも思うのですが・・・。労働法制上は問題性があるものかどうか、ちょっとよくわかりません。

Posted by: 鈴木正朝 | 2005.02.02 at 12:52

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Tracked on 2005.02.08 at 09:19

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