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日本商工会議所が個人情報漏洩賠償責任保険制度を創設(続)

 実は、ここからが本題(?)である。この記事には詳細な説明資料(PDFファイル)が添付されているが、これが興味深い。この資料では、想定事故例として、

・顧客情報5万人分が流出
・そのうち2000名から損害賠償請求訴訟が提起される
・実害が大きいとされた200名には1人あたり10万円の損害賠償
・その他の被害者に対しては1人あたり1万円の損害賠償
・弁護士費用200万円

などとされている。

・5万人の被害者のうち2000名(全体の4%)が訴訟提起:現時点のニッポンの弁護士としては原告の人数が多すぎるような気がするが、そういう時代が近くまで来ているのかもしれない。
・実害が大きい被害者が10万円で、その他の被害者は1万円:こちらはむしろ現時点の感覚には適合するが、将来は増額化する可能性も小さくないのではないか。
・弁護士費用200万円:2000人の相手をする対価として安いのか高いのか・・・?

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日本商工会議所が個人情報漏洩賠償責任保険制度を創設

 日本商工会議所が、会員企業向けに「個人情報漏えい賠償責任保険制度」を創設したとのことである。

 会議所ニュース
 2004.09.17 / ◆「個人情報漏えい賠償責任保険制度」を創設 / 日本商工会議所

 これ自体はとくに目新しいニュースではない。強いて指摘するならば「個別に加入するより割安な本制度」とうたわれているが、これは「同じサービス内容の保険商品を比較すれば団体割引分だけ安くなる」という趣旨に過ぎないのであって、現状では各社ごとにサービス内容がかなり異なると言われている個人情報漏洩賠償責任保険の分野では、総合的に見て団体割引が使える保険が常に有利とはいえない点に注意が必要である。自社において想定されるリスクをカバーしているか否か、あるいは、自社にとって不必要なリスクまでカバーしているために保険料が割高になっていないかについて、保険商品を選択する際の基本に立ち戻って、サービス内容を具体的に吟味する必要がある。

(つづく)

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「貸金業務取扱主任者研修」

 貸金業規制法の改正により、貸金業者は営業所または事務所ごとに貸金業務取扱主任者を選任しなければならなくなった(同法24条の7第1項)。この主任者は、選任後6か月以内に研修を受けなければならず(同条5項)研修を受けた後3年以内にまた研修を受けなければならない(同条6項・施行規則26条の26第4項)。
 その研修を実施するのは都道府県知事である(同法24条の7第5項)が、都道府県知事は、貸金業協会、全国貸金業協会連合会その他の団体であって、研修を適正かつ確実に実施することができると認められるものとして内閣総理大臣が指定するものに、研修の実施に関する事務を行わせることができる(同条10項)とされている。
 前置きが長くなったが、その指定を受けた社団法人リース事業協会からの依頼で、研修テキストの編集と研修講師を分担しており、今週は東京・名古屋・大阪で研修行脚。

 貸金業務取扱主任者研修(社団法人リース事業協会)

※他のクライアントのみなさんには、今週は(いつも以上に)連絡が取りにくいと思われるかもしれませんが、ずーっと前から決まっていたスケジュールですので、ご容赦下さい。申し訳ありません。

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検索ワードランキング:9月13日~9月19日

先週:検索ワードランキング( 3件以上のみ)
対象日: 2004年09月13日(月)~ 2004年09月19日(日)
合計数:1301
検索ワードランキング
順位 検索ワード 件数
1:個人情報+個人情報保護+個人情報保護法+個人情報保護?+電気通信事業における個人情報保護に関するガイドライン+情報漏洩+金融分野における個人情報+金融分野における個人情報保護に関するガイドライン+個人情報保護法の解説+情報窃盗+保有個人データ+顧客情報/141
2:破産法改正+改正破産法+新破産法+破産+破産?+破産法+破産法145条1項+破産管財人+自由財産+同時廃止/65
3:金融庁+金融庁*様式*個人情報/34
4:民事執行法施行令+東京地方裁判所民事執行センター+改正民事執行法+民事執行/23
5:弁護士+弁護士会/22

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中島博行・カワラニサイ「ホカベン」(講談社)

 「イブニング」連載中のマンガ。以下のチェックポイント(完全に個人的趣味の世界だが)をクリアしているのは原作者が現役弁護士(ただし筆名)だからであろう。「仕事で弁護士をやっているのにオフタイムまで弁護士モノを読みたくない」という有力かつ傾聴に値する見解もあるが、私はついつい読んでしまうほうである。

1)登場人物の善玉悪玉が決まり切っているのはつまらない。とくに主人公の弁護士が「天才かつ正義の味方」みたいなのはなんとも。。。
2)弁護士が刑事事件ばかり扱っているのはつまらない。そういう弁護士はほとんどいない。
3)いま問題になっているその1件しか扱っていないような描写はつまらない。常に複数の(多数の)案件が平行しているのが現実。

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森下忠「ある刑法学者の八十年」

 判例時報1863号(9月21日号)23頁。
 「『海外刑法だより』というタイトルと関係がないじゃないか」とか「そもそも『判例時報』と関係がないじゃないか」という雑音など蹴散らす「八十年」の重みである。しばらく判例時報はこの連載ページから読むことになりそうだ。

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検索ワードランキング:9月6日~9月12日

先週:検索ワードランキング( 3件以上のみ)
対象日: 2004年09月06日(月)~ 2004年09月12日(日)
合計数:1291
検索ワードランキング
順位 検索ワード 件数
1:個人情報保護法+個人情報+個人情報保護+個人情報保護?+電気通信事業における個人情報保護に関するガイドライン+個人情報の保護に関する基本方針+個人情報の保護+個人情報保護法の解説+情報漏えい+情報漏洩+情報窃盗+金融分野における個人情報保護+金融分野における個人情報保護に関するガイドライン+顧客情報+顧客情報漏洩/102
2:改正破産法+破産法改正+破産+破産法+破産管財人+破産?+新破産法/81
3:弁護士+弁護士会/32
4:クレーム処理+不当要求+ミンボー+暴力団+行政対象暴力+山口組/30
5:民事執行法+民事執行?+改正民事執行法+民事執行法改正/19

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保証制度の見直しに関する要綱

 こちらも、9月8日に法制審議会総会で決定された。内容はこちら

 項目見出しのみ転載する。

第1 貸金債務の根保証についての個人保証人の保護の方策
 1 要式行為
 2 極度額
 3 元本確定期日
 4 元本確定事由
第2 適用範囲等
 1 要式行為
 2 極度額の定め、元本確定期日及び元本確定事由
 3 根保証契約の保証人の求償権についての保証
第3 その他

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動産・債権譲渡に係る公示制度の整備に関する要綱

 9月8日に法制審議会総会で決定された。内容はこちら

 気になる点は多いが、重要性を抜きにした「見た目」の問題としては、債権譲渡登記における譲渡人の法人登記簿に記録する制度が廃止され「債権譲渡登記事項概要ファイル」に記録する制度が創設されることが挙げられる。
 これまで、法人登記簿謄本(全部事項証明書)を取得すると、債権譲渡登記における登記事項の概要も記録されていたため、これを「ついでに」見ることができたが、今後はそういうことがなくなるらしい。
 新たに導入される動産譲渡登記においても、同様の「動産譲渡登記事項概要ファイル」に記録する制度が創設される。

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個人情報保護、厚労省などが指針素案

 朝日新聞の記事より。
 ただし、国民生活審議会個人情報保護部会のサイトは未反映。

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「最近、総会屋の活動が悪夢のように活発になり始めている」

 商事法務1706号(8月25日号)54頁の匿名コラム「西武鉄道とダスキンの二つの事件」より。
 そういうこともあるのだろう、と思う。しかしこれに続く次の記述、
「ここ数年、各社ともIR型のソフトな株主総会運営に変わってきているから、そういうところに総会屋がやってくると、まったく対応ができない。かといって、昔のように社員株主をずらっと並べる運営方法に戻るわけにはいかない。総会屋の来場が予想される会社では、あくまでも基本はIR型で行くべきであるが、総会屋が来場した場合の議長や答弁担当者の対応等を用意しておかなければならない。そういった前時代的な負担も抱えながら、最先端のIR型総会の準備もしなければならない」
は、やや疑問。
 総会屋からすれば「前時代」だけでなく現代においても、上場企業の株式は原則として自由に取得することができるのだから、すべての上場企業が「総会屋の来場が予想される会社」である。したがって、IR型であろうが何型であろうが、総会屋対応は常に組み込んでおく必要がある。もちろん程度問題であるが「まったく対応ができない」というのはいかがなものだろうか。IR型総会の名の下に総会屋対応を怠る会社があれば、総会屋の格好のターゲットとなるだろう。

※このエントリで200件目となりました。ご覧いただきありがとうございます。

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予告「公益通報者保護法対応のキーポイント」

 予告していたセミナーは都合により延期になりました。失礼しました。

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検索ワードランキング:8月30日~9月5日

先週:検索ワードランキング( 3件以上のみ)
対象日: 2004年08月30日(月)~ 2004年09月05日(日)
合計数:1303
検索ワードランキング
順位 検索ワード 件数
1:改正破産法+破産+破産法改正+破産?+新破産法+破産管財+新破産?+破産法/69
2:個人情報保護法+個人情報保護+個人情報保護?+電気通信事業における個人情報保護に関するガイドライン+個人情報+保有個人データ+個人情報の保護に関する基本方針+情報窃盗+ 総務省、個人情報保護/64
3:民事執行法+改正民事執行法+民事執行?+改正担保執行法+民事執行法改正+民法389条(抵当地上の建物の競売権)+民法395条(建物の明渡猶予)+民法395条+競売+改正担保・執行法+担保不動産収益執行/52
4:弁護士/45
5:暴力団+行政対象暴力+暴力団排除条項+民事介入暴力+企業恐喝+暴力+クレーム処理+不当要求/29

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共同利用者の範囲を単に「〇〇グループ」と記載するのみではNG

 宇賀克也「個人情報保護法の逐条解説」111頁では、共同利用にあたりあらかじめ本人に通知し、又は本人が容易に知りうる状態に置くべき共同利用者の範囲(法23条4項3号)につき「単に「〇〇グループ」と記載するのみでは、一般人に共同利用者の範囲が明確であるとはいえないと思われる」との記載がある。
 たしかに「〇〇グループ」というだけでは、当該企業グループの内部者にとっては常識であっても、一般人にとっては意外な企業が含まれていたり、逆に除外されていたりすることが往々にしてあるので、注意が必要だ。

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共同利用か本人同意か

 宇賀克也「個人情報保護法の逐条解説」111頁では「金融機関間で延滞情報を交換する場合」に「第三者提供に該当するとして、本人同意を得ることを義務づけると、同意を得る手続が煩雑にな」るとして、共同利用(法23条4項3号)の説明をしている。
 一方、浅井弘章「個人情報保護法と金融実務/第3回貸付・審査業務上の留意点」(金融法務事情1714号123頁)では「銀行等が個人信用情報センターに対し契約内容を登録すること」は第三者提供(法23条)に該当するが「銀行による提供に先立ち、貸付申込書・貸付契約書において本人の同意を得ているから、これらの個人データの授受は、同条1項柱書に違反しないと考えられる」としている。
(両記述が想定している場面が完全に同一であるかどうかははっきりしないが)
 共同利用と本人同意のいずれの方式により同条違反を回避するかは選択の問題であろう。共同利用の要件が煩雑であると考えるか、本人同意が煩雑であると考えるか。

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「金融分野における個人情報保護に関するガイドライン【要綱】」

 金融庁から公表された。【要綱】とあるので8頁だが、個人情報保護法と比較すると、興味深い点が少しずつ浮かび上がってくる。(つづく)

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矢内裕幸「CEOと議長のための『コーポレート・ガバナンス キーワード』解説(5)会長兼CEO」

 日本取締役協会サイト「キーワード解説」より。
 企業規模の大小にかかわらず、CEOという肩書が増えたようだが、CEOという肩書の導入を検討する際には参考になると思われる。

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事件・事故:住民運動実り組事務所撤去 /岡山

 毎日新聞の記事。ただしこれだけではどのような法的手続を講じたのかわからない。

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検索ワードランキング:8月23日~8月29日

先週:検索ワードランキング( 3件以上のみ)
対象日: 2004年08月23日(月)~ 2004年08月29日(日)
合計数:1101

順位 検索ワード 件数
1:個人情報保護法+個人情報+個人情報保護+個人情報保護法の解説+個人情報保護?+電気通信事業における個人情報保護に関するガイドライン+保有個人データ+個人情報の保護に関する法律についての経済産業分野を対象とするガイドライン+個人情報漏えい+宇治市住民基本台帳データ不正漏えい事件/68
2:改正破産法+破産法+破産+破産法改正+破産管財人+破産?/67
3:弁護士+弁護士会/36
4:担保物件及び民事執行制度の改善のための民法等の一部を改正する法律+東京地方裁判所民事執行センター+民事執行センター+民事執行実務+民事執行法+民事執行法83条1項/24
4:行政対象暴力+暴力団+ヤクザ/24

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顧客情報漏洩対策、中小企業も本腰 「漏洩保険」に人気

 朝日新聞9月1日付け朝刊トップ記事
 大手も中小も本腰を入れていただきたい。また「今後は顧客情報を蓄えることがリスクになる」というコメントを拾っているあたりも好印象なのだが、冒頭の、

 来年4月の個人情報保護法本格施行を前に、情報漏洩(ろうえい)対策に企業が頭を悩ませている。大量の個人情報が流出すると、多額の損害賠償がふりかかってくる恐れがあるからだ。

は、なんとなく微妙。

 個人情報保護法は個人情報流出事故に基づく損害賠償手続について何も定めておらず、同法の施行の前後を問わず、同じく民法で処理される。したがって、情報漏洩対策は、同法の施行と関係なく、今すぐ取り組まなければならない問題だ。

 あと、漏洩保険。某社担当者にお聞きしたところでは、各社の保険サービスの内容は今のところまちまちとのこと。加入にあたっては各社の比較検討が必要だろう。

※白田助教授に「 『CODE』と『コモンズ』を買ったものの読んだフリをしている人」は「買え!そして読め!」と言われた「フリーカルチャー」日本語版が届く。白田氏の解説と対照しながら読むのが楽しみだが、いつ読めるだろうか。また読んだフリにならないようにしなければ。。

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職場におけるインターネットの私的利用の規制(続)

 さて、指宿信教授のblogで興味深い記事に接した。

 指宿教授の記事によると、8か月に渡って、公務員14万人分の職場PCがモニター(監視)された結果、職場のPCを使ってネット上のポルノを見ていたことを理由として200人が処分されるという。

(以下、リンク先のBBCの記事を読まない段階での感想だが)

 処分される公務員は自業自得だが、そのようなモニタリングを実施することを事前に告知したのだろうか。事前告知により勤務中にポルノサイトにアクセスする公務員がいなくなればそれで十分と思われるのだが。

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