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職場におけるインターネットの私的利用の規制

 「仕事中にインターネットを私的に利用する従業員がいるが、どうすればよいか」という質問を受けることがあるが、使用者は、雇用契約上の業務専念義務に基づき、従業員によるインターネットの私的利用を規制することができると考えられる。例えば藤田康幸弁護士の論考が参考になる。

 なお、この論考によると、
1)「私的利用を一切禁止する」という方針(以下「方針A」という。)をとり、実際にもその方針どおり運用されている場合には使用者が従業員のメール利用状況をチェックすること(モニタリング)が認められるが、
2)その他の場合、例えば「特に業務に支障がない限り私的利用を認める」という方針(以下「方針B」という。)が取られている場合にはモニタリングは認められない
という。
※メールの私的利用について書かれているが、インターネットの私的利用全般にも同様に当てはまると考えられる。

 しかし、次のような場合も許容されるのではなかろうか。例えば、方針Bに加えて「会社は、業務上の必要に応じて従業員によるインターネットの利用状況についてモニタリングを行うことがある」との方針(方針B')を採用し、これを従業員にあらかじめ告知してあれば、従業員は方針B'を前提に行動できる(モニタリングされてもかまわない範囲で私的利用を行う等)のであり、また、もともと従業員によるインターネットの私的利用は(職場における私用電話と同様)ある程度の規制を受けてもやむを得ない性質のものであることもあわせて考えると、使用者がこのような方針B'に基づいてモニタリングを行うことは認められると思われる。
(つづく)

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