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民事保全における和解と申立ての取下げ

 実務上、民事保全手続において和解が成立する場合、和解条項の末尾に「債権者は本件申立てを取り下げる」との条項が設けられることが多い。これは、民事保全においては「被保全権利自体は訴訟物ではない」として、被保全権利に関する和解が成立しても民事保全手続の終了効はないとの解釈に基づくものである。
 しかし、このような条項がなくとも、訴訟終了効を排除する特段の表示がない限り、和解の成立により民事保全手続は当然終了したものと解する立場もある。

 前説につき小川弘喜ほか「書記官事務を中心とした和解条項に関する実証的研究」(法曹会)24頁。
 後説につき東京地裁保全研究会「民事保全の実務[新版]」(きんざい)上巻168頁。
※「民事保全の実務」では「実証的研究」の351頁を引用しているが、24頁の間違いではないか?
※後者の文献のほうが新しいので、取下げ条項を設けない扱いが現在は主流なのかもしれない。

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