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個人情報漏えい:「1年間ネット監視」でACCSと京大元研究員和解

 社団法人コンピュータ著作権協会(ACCS)が京大元研究員を相手に申し立てていた仮処分事件につき、3日付けで和解が成立したとのこと。
 毎日新聞の記事によると、

 条件は河合被告が大手掲示板「2ちゃんねる」などを今後1年間、毎日1回点検すること▽個人情報流出が確認された場合、ACCSに報告するとともに、掲示板管理者に個人情報の削除を求め、掲載者の情報を収集すること▽月1回、ACCSに状況を報告すること

とのことであるが、どのように履行確保の手段が講じられているのか興味深い。
 また、一般に、不正アクセスされた者は不正アクセスした者との関係では被害者といってもよいかもしれないが、不正アクセスにより流出した情報の内容や情報の管理状況によっては加害者となり、流出によって被害を受けた者から損害賠償(あるいは毎日1回のネット監視等)を求められることもあり得ることに注意が必要である(この点について本件でどのように整理されているかはよく知らないので、一般論としての指摘にとどめる)。

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情報ネットワーク法」カテゴリの記事

Comments

この「和解」ですが、どこかの記事で和解成立と引き替えに仮処分申請を取り下げたと書かれていたように思います。
訴訟上の和解の効力はないのでしょうね?

Posted by: 町村泰貴 | 2004.06.09 at 18:04

この件のことはよく知らないのですが、一般的な問題として6月10日の記事で書いてみたので、正しいかどうかご検討をお願いします。

Posted by: 鶴巻 暁 | 2004.06.10 at 00:08

どうやらほんまもんの和解のようですね。
ACCSのページでの説明には、和解調書に記載したとありますから。

このような和解が果たして執行力を持つ和解になるのかどうか、まあ月一回報告をするというのは執行力がある給付条項だとしても、ネットを監視するというのは履行すべき行為が無限定すぎるように思います。

Posted by: 町村泰貴 | 2004.06.11 at 01:18

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» ネット監視の和解 [Matimulog]
5月20日の本欄で記載したネット監視を求める仮処分についてだが、和解が成立したら [Read More]

Tracked on 2004.06.11 at 01:42

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