« 「会社法制の現代化に関する要綱試案」に関する意見募集の結果について | Main | 検索ワードランキング:5月3日~5月9日 »

阿部雅彦「債務者を特定しない不動産占有移転禁止仮処分」

 日本弁護士連合会機関誌「自由と正義」2004年5月号54頁。
 仮処分命令申立書の記載例が掲載されている。
 「債務者を特定することを困難とする特別な事情」を丁寧に主張疎明することが期待されているようであり興味深い。その他、当事者の表示の欄に「別紙当事者目録記載のとおり(債務者不特定)」と明記することや、当事者目録の債務者欄には「本件仮処分命令執行の時において別紙物件目録記載の不動産を占有する者」と記載するのが目を引く。
 ただし、注6で「仮に・・・応対した女性が氏名を名乗った場合(漢字が判明しなければ、カタカナで表記する。)には、これらの特定された債務者に対する申立てと不特定の債務者に対する申立てということになる」としている点には若干の疑問がある。
 「氏名を名乗るが漢字を教えない」という状況において、債務者の特定に足りる情報が得られたと評価するのは難しいことが多いのではないだろうか。むしろ「応対した女性は〇〇〇〇と一応名乗っているが、漢字でどのように表記するか質問しても回答を拒否したため、債務者の特定に足りる情報は得られなかった」として、不特定の債務者に対する申立てとして取り扱うほうが実態に即しているのではないかと思われる。
(カタカナ表記の債務者宛てに仮処分保証金の供託をするのが不安でもある)

「『貸出債権市場における情報開示に関する研究会』報告書」に追記。

|

« 「会社法制の現代化に関する要綱試案」に関する意見募集の結果について | Main | 検索ワードランキング:5月3日~5月9日 »

担保執行法」カテゴリの記事

Comments

Post a comment



(Not displayed with comment.)


Comments are moderated, and will not appear on this weblog until the author has approved them.



TrackBack

TrackBack URL for this entry:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/11972/561481

Listed below are links to weblogs that reference 阿部雅彦「債務者を特定しない不動産占有移転禁止仮処分」:

« 「会社法制の現代化に関する要綱試案」に関する意見募集の結果について | Main | 検索ワードランキング:5月3日~5月9日 »