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銀行法務21・5月号特集「破産以外の清算手続のあり方」

 現在、法制審議会で特別清算制度の改正が検討されているが、本特集では、さまざまな立場からの論考が寄せられており、たいへん興味深い。
 主要な論点のひとつは「特別清算制度の対象を株式会社以外の法人・法人格なき社団に拡張するかどうか」である。株式会社以外の法人等にとって、清算型倒産手続は破産しかない。例えば医療法人や学校法人や公社にも破産以外の選択肢があってもいいじゃないかということである。
 しかし、特別清算制度の対象を法人等一般に拡張するための制度として法制審議会でいったんは検討対象になった「協定破産制度」には大きな問題が残されており、日の目を見るかどうか予断を許さない。つまり、新制度が「破産」に近いイメージになるという問題である。「破産」のマイナスイメージは無視できず、せっかく制度を作っても利用されなければ意味がない。
 法務省サイドは、清算型倒産手続の基本はあくまでも破産(管理型)であり「清算型なのにDIP(債務者主導)はおかしい」と考えているようである。しかし、倒産処理を行う弁護士からすれば倒産処理の基本は清算・再建にかかわらず任意整理(すなわちDIP)であり「DIPで清算して何が悪い」ということになる。これに対しては「DIPで任意整理がやりたければ全員一致でおやりなさい」という反論があるが「全員一致ができれば苦労はない」ということになる。このあたりが議論の分かれ目と思われるが、どちらにもそれなりに理があり、近い将来に決着がつくとは考えにくい。
 しかし、会社法現代化という大きな流れがあり、今のところ会社法の一部である特別清算だけいつまでも議論しているわけにはいかないという現状において、これほど基本的な問題についての議論がまとまっていないとなると、現行制度の踏襲というあたりに着地するのではなかろうか。そんな予感を感じさせる本特集である。

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