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県の契約弁護士をふやす?(5月18日)

 橋本高知県知事のblogの記事である。

 橋本知事は「県庁と弁護士とのおつきあいは、県庁が訴えられた時とか、県全体にかかわる大きな判断が、法律に触れるかどうかといった、かなり差し迫った場合に、限られている」と書いているが、県庁等の役所だけでなく、民間企業でも似たようなところは多いのではなかろうか。スポットで訴訟案件の依頼を受けて聞き取り等をしてみると、契約書の検討というような日常的な法律業務への目配りが十分になされていないと感じられることが少なくない。
 それとなく聞いてみると「顧問弁護士は創業以来の社長の友人なので、こまかい契約書の相談などを持ち込むのは恐れ多い」という答えが返ってきたことがある。創業社長の友人としての顧問弁護士ももちろん必要であろうが、橋本知事のいう「課長や課長補佐がちょっと悩んだ時にも、気楽に相談できるような」弁護士もいたほうがいい。
 立派な法務部門を擁する大企業でも「顧問弁護士に相談するためには本社法務部の決裁を取らなくてはならなくて、そのための書類を作るのに丸一日、決裁を取るまでにさらに数日以上かかる」といった事情から、やはり「課長や課長補佐がちょっと悩んだ時にも、気楽に相談できるような」弁護士がほしいという話を聞いたこともある。
 もちろん、弁護士に相談する形態は顧問契約に限られないが、形式の問題ではなく実質的な問題として、日常的な相談案件があればあるほど、依頼者の問題意識や悩みごとや基礎的知識や現場感覚を身につけられるので、より的確な法律サービスを迅速に提供できることはいうまでもない。また、日常的な相談案件の成果が依頼者側に蓄積されることにより、依頼者企業内部での一次処理能力が高まり、持ち込まれる相談案件のレベルが高まってくることも、弁護士としてよく経験するところである。
 高知県の弁護士と県庁との関係が深まり、それが行政サービスのレベルアップとなって県民に還元されていくことを期待したい。

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