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再度の取得時効の援用を否定した例(最判平15・10・31)

 時効つながりで、判例時報1846号(4月1日号)7頁より。

(事案)

A 土地所有
X 昭和37年2月17日から土地占有
(昭和57年2月16日の満了により20年経過)
X←B 昭和58年12月13日抵当権設定登記
B→Y(整理回収機構)平成9年3月26日抵当権移転付記登記
X 平成11年6月15日所有権移転登記(昭和37年2月17日時効取得)
 その後、上記抵当権設定の日からさらに10年間占有を継続したことにより取得時効を援用

(第一審・原審の判断)
 Xによる再度の取得時効の援用を認める
理由)時効起算点固定の原則(昭和35・7・27民集14・10・1871)の例外である最判昭36・7・20民集15・7・1903(不動産の取得時効完成後に所有権移転登記を経由した第三者に対し、占有者がなお引き続き時効取得に要する期間占有を継続した場合には、その第三者に対し、登記を経由しなくても時効取得を対抗することができる)を引用

(上告審の判断)
 Xによる再度の取得時効の援用を否定(破棄自判)
理由)起算点を後の時点にずらせて、再度、取得時効の完成を主張し、これを援用することはできない(時効期間固定の原則
※前記昭和36年判決の事案は、時効取得者が未だ原所有者に対する時効の援用をせず、所有権を確定的に取得しているとはいえない状況で、再度の取得時効による所有権取得と原所有者からの譲渡による所有権取得の優劣が争われたものであり、時効取得者がいったん時効の援用をして所有権移転登記をした本件とは事案を異にするとされたらしい。

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